カテゴリ:-リンパ浮腫について( 3 )

乳がんを手術しても、現在の医療の現場では、
リンパ浮腫が後遺症と説明されても、それが諦めるべき症状なのか、
何か対応できるのが判断に苦しむところです。
私たち患者はもとの体に戻ることはできません。
でも、メカニズムをしって、真剣に取り組めば容姿を維持し、危険に対応することができるのです。
それは、家族にとっての希望でもあります。

私の事例についてです。<結果>と<経過><思うこと>について。
改善方法については下記をごらんください。
これまで→乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その1
       乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その2(治療)
まずは、以下の結果を見てください!!!
12月5日時点ではほぼほぼ、左右同じ状態に!!
6月から比べれば、1cm~2cm減です!!

b0028085_1611111.jpg
<結果>
・手術をした側の腕
右: 6/14 (a)17.0(c)14.5(e)24.0(g)30.0
  :11/22 (a)17.8(c)14.3(e)22.9(g)28.6
  :12/ 5 (a)17.5(c)14.0(e)22.5(g)27.8

・手術をしていない方の腕(基準になります)
左:6/14 (a)17.5(c)14.3(e)22.5(g)28.0



<経過>
●1月末に右乳がんの手術。
  「右乳房温存+リンパ節の部分郭清」(レベル1-10コ郭清)
  乳房を手術と同時に皮膚を脇の方まで剥がして行います。
  乳輪の上から横に14センチ切り、リンパ節を採るために脇、鎖骨下まで皮膚を剥がします。
  その際、脂肪を乳房に寄せることもできるので、成形は良くできていますが、
  背中、ワキの脂肪をかなりとり、いじったりしています。

 1週間後にはうっすら肘から手首までに水がたまっているような自覚があり。
 ただ、他人から見れば「右は太いもの」など、あまり差は感じ無い程度。
 術後ということもあったので、リハビリの指導、強めのもみほぐしを受けていた。

●2月21日に退院。ノルバデックス開始。
 症状は変わらず。
 買い物をするときなど、右手で物を買い物籠へ入れたり、
 買い物袋へつめたりする作業、皿洗いなど、
 中途半端な腕の高さで、
 軽作業を続けると腕がヒドイ肩こりのように痛くなり作業が続けられない。
 (現在も変わらず)

●3月~4月は放射線治療の病院を探したり、治療を受けたりしていたので
 あまり気にせず。放射線で右ワキから胸にかけて皮膚がむけるなどの症状。
●5月。放射線治療終了。ゾラデックス開始。

●6月。バリ島旅行に向けて。
 気がつくと、右の肘から手首にかけて引っ張るとセルライトが出る状態。
 明らかな左右差であるため、リンパ浮腫と確信。
 飛行機などの気圧の変化によっても、浮腫が悪化すると聞いていたので、
 セルフマッサージの講習を受ける。スリーブを購入し持っていった。
 その際、治療院の先生にリンパ浮腫0期と言われる。
 その様子について→バリへ!part2

●8月。上高地へ
 スリーブを持たずに、数時間手を振りながら歩行。
 浮腫になる。死んだ人間の手みたいな感じ。即時、休息&マッサージ。
 あきらかに1期の状態。。。
上高地でのピンチ

夏は暑かったので、スリーブ装着も3日が限度。
マッサージもいい加減だった。


●11月。
 全身運動として、YWCA・アンコアの乳がん向けスタジオ&プールメニュー開始。
 初回は、帰りに浮腫気味に。水着が水を含み重くなるため、疲れが増したため。

真面目にマッサージ開始。
 疲れたときには必ずスリーブ装着。
 長時間歩き回るときは必ずスリーブ装着。

浮腫がやわらかくなってきた。

●11月13日リンパ浮腫学術大会参加。
 主人の理解も得てより真面目に取り組もうと決意。

 毎日、マッサージ&スリーブ装着。そして運動。

11月19日格段に細くなる。
●11月22日KEA工房にて、スリーブを買い直し。再採寸!!!細くなってる!!
●12月5日自分で採寸。ほぼ左右差の無い状態。

●12月7日スリーブ無しで過ごしたら、また戻り気味に・・・

徐々に戻すべきでした。スリーブがとれてもマッサージは毎日続けるべき。

●その後(追記)  
プール・プール・プール

<思うこと>
リンパ浮腫は医学生の教科書にも数行しかない分野だといいます。
普通の外科では、リンパ浮腫の0期~1期というのは日常のムクミとも考えられ診断しにくいようです。2期3期ぐらいの明らかな左右差、日常生活で痛みが出るなどの支障をきたす段階にならないとリンパ浮腫とは診断しないようです。
大切なのは、自分自身の左右差の感覚を基準にすることだと思います。

継続することがとても大切です。そして根気。
その2(治療)あげた①~④。
特に圧迫&運動は、効果が高いものです。
また、水中での運動を始めたこともプラスでした。これはオーストラリアのメニューです。
リンパ浮腫の患者会の方のお話だと、下肢のリンパ浮腫の0~1期についても、
水中での運動療法が効果的だというアメリカの報告があるようです。
腕にもいいはず!

10年後、突然リンパ浮腫になる人もいるといいます。
色々な要因が重なって、リンパが交通渋滞を起こしたとしたら、、、
ありえますよね。
マッサージぐらいは自覚の無い人でも心がけるべきだというお医者様の意見もあります。

浮腫専門の治療院やリンパ浮腫外来にかかったとしても、それは、その時だけ。
日常のマッサージや、スリーブあるいはバンテージは自分自身で頑張るしかありません。
家族の理解と協力がとても大切なんです。
私自身、リンパ浮腫に係るセミナーに主人と参加して良かったと思います。

「家族に申し訳ない」という気持ちは付きまといます。
ですが、「乳がん」と一緒に生きていくということは、
後遺症についても、1人で抱え込むものではないと、私は思います。

また、一般の人たちへの理解を得るということは、
自分自身の尊厳を守ることでもある。私はそう思います。

手間はかかっても新しい体を自分自身の個性として、生きていきたい、そう思います。

***
1月末まで、ちょっと更新や、コメント、ブログ訪問が滞ることがあるかも知れません。
ごめんなさい!!

***
追加<関連記事>
リンパ浮腫と旅行の準備についての記事: 
  baliへ!part2
  baliへ!part3
リンパ浮腫について:
  乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その1
  乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その2(治療)
  乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その3(私の場合)←当該記事

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by easy-easy | 2005-12-12 14:44 | -リンパ浮腫について
前回→リンパ浮腫について
***
リンパ浮腫には段階があります。
 0期:リンパ循環不全ではあるが、症状はない
 1期:指で押さえると跡がつくムクミ。
 2期:皮膚が硬くなり押してもへこまなくなる
 3期:ムクミが激しく、皮膚が硬くなって象皮化する。
    (白っぽくて象みたいな感じです・・・)

0~1期は休むとある程度まだ治ったりします。
2~3期は安静にしても治らない状態です。
こんな感じのようです。広田内科クリニック・むくみのページより
また、皮膚の変化については、象皮病、リンパ漏、皮膚潰瘍・・・聞いているだけでも痛々しいです・・・・

リンパ浮腫の治療は、薬物やもちろん外科的な手術の方法もあります。
  ・静脈を切り取ってリンパ管として補う
  ・たまった脂肪、あまった皮膚を切り取る
でも、できるならあまり切ったり貼ったりしたくないですよね。
では、今治療としてまず一番最初にやる方法は?
海外でも奨励されいる
「複合的理学療法」(=フェルディ式リンパドレナージュ)です。
 ①スキンケア(清潔・保湿)
 ②用手的リンパ誘導マッサージ(リンパドレナージュ)
 ③圧迫(バンテージ、弾性スリーブといわれるもの)
 ④圧迫した状態での運動

2期3期の状態でも、左右差を感じないぐらいまでムクミを改善することができます。
国立がんセンターのリンパ浮腫専門外来でも、この方法が取り入れられています。
その後、状態によってムクミが取れてあまった皮膚を外科的に切り取ったりする場合もあるようです。この治療のできる技術者(=セラピスト)の育成(※)は、
民間の法人が行っているもので治療院のようなところでも治療を実施しています。
(※次回これについて触れます)

それぞれの工程について(・・・あくまで乳がん患者である私個人の認識です。)

①スキンケア
清潔にすること、保湿はもちろんです。何故って何より怖いのが感染症だからです。
リンパの流れが悪いということは、入ってきた「細菌」を回収する力も弱いということです。
予防として、蚊に刺されても消毒する。
土いじりにはグローブをはめるなど・・・
皮がむけるほどの、日焼けによる炎症は気をつけるべきです。

急性の炎症については
 ・皮膚の表面近くが炎症を起こす場合・・・丹毒
 ・リンパ管に沿って炎症が起きる場合・・・リンパ管炎
 ・皮下組織全体が炎症を起こす場合・・・蜂窩織炎
この場合は、全身に発熱を伴うようで抗生物質による薬物治療が優先されるようです。
これにマッサージを加えると全身に広がってしまいます。
逆に、アレルギー性の皮膚炎の場合もあるので医師の判断を仰ぐべきです。

②リンパ誘導マッサージ(リンパドレナージュ)
マッサージによって、たまったリンパや、脂肪を流します。
これによって新しいリンパの流れができるとも言います。

皮膚表面にあるリンパの網目状のネットワーックは、
大まかですが以下の連絡路にまとまります。
<リンパの連絡路>
 右腕:リンパ末端→リンパ管→腋窩リンパ節→静脈→心臓
 左腕:リンパ末端→リンパ管→腋窩リンパ節→胸管→静脈→心臓
 足 :リンパ末端→リンパ管→左右足の付け根のリンパ節→腹部リンパ節→
    胸管→静脈→心臓

全てのリンパの流れと静脈との接合部は首の付け根、左右鎖骨のもっとも内側の付近にあります。足のリンパ液は左側首に入ってくることになります。
なのでリンパドレナージュはこの流れを利用して、首からはじめます。

もし、右腕の腋や腋窩リンパ節が減って戻る流れが弱くなっているなら、
なんとかその先の静脈への流れをマッサージなどで手伝ってやる必要があります。
場合によっては、背面に流してやったり、右足の付け根のリンパ節といった具合に、
他のリンパ節も利用して、
たまったリンパをリンパの連絡路に乗せてやって心臓へ戻してやるのです。

正しいマッサージの順番、手法で、毎日マッサージを続けることが大切です。
また、強すぎるモミほぐしは、リンパの網目を痛めつけることになります。

ただ、くれぐれもマッサージの手順について単純な判断ではできません。
医師・専門のセラピスト等の判断が必要です。

なぜかというと、心臓疾患などの禁忌事項があったり、
乳がんのリンパ郭清だけでなく、盲腸の手術をしたとか、子宮の手術をしたとなると
全く手順が変わります。

この中に「図解・セルフマッサージ」の入り口があって、セルフマッサージのイメージがあります。心愛治療院(フェルディー式マニュアルリンパドレナージュ)topページ
私はKEA工房で上記HPの治療院(上級セラピスト)による講習をうけました。
こういった上級セラピストによる講習や、治療院、
色々なシンポジウムで、一度どんなものか見てみるのが一番です。

③圧迫(バンテージ、弾性スリーブといわれるもの)
マッサージで終わってしまうのは、ただのエステです。
せっかく細くなっても維持できません。
キチンとバンテージや弾性スリーブで圧迫し、皮膚が広がらないようにします。
装着の仕方は専門家に教わります。
正しく装着しないと、指だけ膨らんでしまったり、
弾性スリーブも6ヶ月が寿命。でないとゴムの弱くなった肘だけが浮腫んでしまったりします。

④圧迫した状態での運動
不思議に思われるかも知れませんが、前回のリンパの仕組みを読み返してみてくださいね。
リンパは自分で動くんです。
そして、皮膚と筋肉の間にリンパはたまるんです。
なので、皮膚をしっかりおさえ、筋肉運動することで、リンパが流れるのです。
筋肉が皮膚をマッサージするイメージです。

②③④は本当に重要です!!
しかし、成果を出しているにも関わらず、この分野は医療としてあまり認知されていません。
なので保険もききません。

次回は私の事例と治療の現状について・・・
乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その3(私の場合)



***
追加:<関連記事>
リンパ浮腫と旅行の準備についての記事: 
  baliへ!part2
  baliへ!part3
リンパ浮腫について:
  乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その1
  乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その2(治療)←当該記事
  乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その3(私の場合)

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by easy-easy | 2005-11-30 11:23 | -リンパ浮腫について
私はリンパ浮腫の0~1期です。(でした?!)
でも担当の外科医がキチンと判断できたわけではありません。
今の医学部の教科書には数行しかないと言われる分野だからです。
知らない医者を責めることは出来ません。
しかしながら、ここ5年でリンパ浮腫への取り組みは「皆無」という状態から
随分前進したそうです。

そんな状況のもと、私たち乳がん患者は手術を余儀なくされています。
本当は患者ひとりひとりが知識をもち、
セルフケアがどんなものか身に着ける必要があるんです。
それは子宮や甲状腺の手術にともない下肢のリンパ郭清をした女性や男性も同じです。

なぜなら、もとの体にはもう戻れないから。
でも、キチンと取り組めば維持はできるのです。

じゃあ、そもそものリンパ浮腫って?
色々読んだり話を聞いてきて、私流ですが簡単にお伝えしたいと思います。
                                  (すてきな作品見つけました↓)
b0028085_13103322.jpg
「リンパ液+浮腫」です。
人間の体は60~70%が体液。
色々な「液」(汁?!)があって、ある循環が機能しています。
血液、組織間液、リンパ管液・・・というカンジ

毛細血管から染み出した「リンパ液」は体に栄養を与えるとともに、
「静脈」「リンパ管」によって回収されます。
肌が潤うのも、乾燥するのも元はこの汁のおかげ・・・
夕方足がむくむのもこの汁のおかげ・・・

「動脈」を流れる量が100%なら、
「静脈」に90%が戻り、
「リンパ管」で10%が回収されることになります。
そして、リンパ管は1つにまとまって首のあたりの「静脈」に合流し「心臓」に帰っていきます。

問題のリンパ管ですが、
皮下組織に網目状に張り巡らされています。

そしてそれらは少しずつまとまった集合管となり、太くなっていきます。
リンパ管の最大の特徴は「弁」があることです。
静脈とは違い、自分で動く働きがあります。
また、筋肉が動くことによっても皮膚と筋肉の間で押し上げられ、
心臓に向かって流れていきます。

ポンプのように末端で、吸い上げて、心臓へ流す。
静脈は自分では動けません。
そして、老廃物、蛋白成分いらないものを運びます。

もしこの連絡路が断たれてしまったら???

リンパの輸送障害です。
流れが途絶える、あるいは「弁」が壊れて逆流するという状態。

そうすると、皮下組織に蛋白、繊維分、脂肪分がたまり、
筋肉と皮膚の間が拡張してしまい、「浮腫」になります。そして状態はムクミになっていきます。
また、所詮は水、重力を受けますから腕を下げていれば悪化します。
疲れれば、タンパク質濃度があがり、水分を引き付けムクミの原因になります。

あくまで、筋肉にたまるものではありません。(これは別の原因)
その様子はエコーで見ることができるそうです。
ムクミには色々な原因があります。
リンパ浮腫と区別する必要があります。
腎臓などの内臓疾患が原因であれば、そちらを治さなければ意味がありません。

つづく・・・次回は最近の治療について

<予習>
自分がどこの流れを断たれているか、問題があるか、
今後どこの機能で補うべきかを把握してみましょう。

リンパの連絡路は左右・上下に分かれています。
右腕:リンパ末端→リンパ管→腋窩リンパ節→静脈→心臓
左腕:リンパ末端→リンパ管→腋窩リンパ節→胸管→静脈→心臓
足:リンパ末端→リンパ管→左右足の付け根のリンパ節→腹部リンパ節→胸管→静脈→心臓
静脈との接合部は首の付け根、左右鎖骨のもっとも内側のあたりにあります。
足のリンパ液は左側首に入ってくることになります。


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追加<関連記事>
リンパ浮腫と旅行の準備についての記事: 
  baliへ!part2
  baliへ!part3
リンパ浮腫について:
  乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その1←当該記事
  乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その2(治療)
  乳がん手術の後遺症・リンパ浮腫について その3(私の場合)

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by easy-easy | 2005-11-30 09:47 | -リンパ浮腫について

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